「里帰り出産したけれど自宅に帰りたくない…」
里帰り出産で実家に帰ってしばらくたつけれど、自宅に帰りたくない、里帰りしたママが陥りやすい感情です。帰りたくない事情は様々でしょうが、ずっと実家にいるわけにもいかないですよね。筆者も里帰り出産をしましたが、自宅に帰るのがおっくうでしたし、周りでもそんな声をよく聞きます。なぜ帰りたくないのか、どうすればいいのか考えてみたいと思います。
なぜ自宅に帰りたくないのか
自分の体験と周りのママの声から思うに、自宅に帰りたくない理由は
- 自分だけで育児をするのが不安
- 夫は父親の自覚がないみたい
- そもそも夫との関係がうまくいっていない
- 実親が孫をかわいがってくれていて離れたくない
などの理由が多いようです。
実親の助けなしに自分だけで育児をするのは不安
里帰り中は、実母が食事や掃除、洗濯など家事全般をやってくれたおかげで自分は赤ちゃんの世話だけに集中できました。
自宅に帰ったら、家事をこなしつつ、赤ちゃんの世話もしなければいけなくなります。はじめてのことですから、うまく育児できるのか、不安になりますよね。
2人目以降でも、2人育児は1人のときとは違う大変さがあります。自分の用事があるときにちょっと赤ちゃんをみてもらうことができない、上の子を見ておいてもらえないのはかなり不自由です。頼りの夫は仕事が忙しくて夜遅くならないと帰ってこないので、実質自分ひとりでみなければならないと思うと不安に思うものです。
全部やらなければならないと思わない
里帰り中、里帰りから帰ったばかりのママは、自分だけでちゃんとやっていけるのか不安になります。もちろん家事や赤ちゃんの世話を大変だと思う事情は人それぞれですが、たくさんのママが不安に思いつつもなんとか毎日家事と育児をこなしています。
赤ちゃんが生まれる前と同じようにやる必要はないのです。むしろ同じように完璧にやっている人の方が珍しいのではないでしょうか。食事の品数が減ってもいいですし、冷凍食品や弁当を使ってもいいのです。掃除が完璧でなくてもかまいません。洗濯だって毎日しなくても着るものはあります。赤ちゃんがお昼寝している間にいろいろなことを片付けるスキルがだんだん身についてきますので、気負わずにとりあえず自宅に帰ってやってみてはいかがでしょうか。
夫に父親としての自覚がないので帰っても不安
自宅に帰っても夫が育児に参加してくれず自分ひとりで子育てすることになるのではないかと心配な人も多いことでしょう。
「自分が里帰り中に夫はずいぶん羽を伸ばしているみたい」「赤ちゃんに会いに来てもどう扱っていいのかわからないみたい」など夫に父親としての自覚があるのかどうか疑問に思うことがあります。このままでは、育児に参加してくれず、自分ひとりで何もかもやらなければならないのではという気持ちになってしまいますね。
里帰り中は父親の自覚が育たないもの
お腹の中で10か月に渡って赤ちゃんを育てるママは、だんだんと母親の自覚ができてくるものですが、父親は同じようにはいきません。赤ちゃんが生まれてから徐々に父親としての自覚が目覚めてきます。
里帰り中はなかなか毎日パパが赤ちゃんに会いにこれるものではありませんね。しかもママの実家の両親への遠慮がありますから、子育てに積極的にかかわる機会も少ないでしょう。
たとえ帰宅が深夜になって起きている姿をほとんど見ないような状態でも、やはり一つ屋根の下で赤ちゃんと一緒に過ごすのは特別なことです。寝顔だけあっても毎日顔を見ることで、父親としての自覚が育ってくるものです。次第に赤ちゃんへの愛情も深くなるでしょうし、子育てや家事の大変さにも気づくことでしょう。そうすれば、積極的に子育てに関わってくれるようになるのではないでしょうか。
もともと夫との関係がうまくいっていなかった
出産で里帰りする以前から、夫の関係がうまくいっていない場合もあります。そもそも夫に対して不満を持っていて、里帰りで夫と離れることでその思いを強くすることがあります。
実家は居心地がいいですし、自宅に帰って夫の顔を毎日見るようになったらまたイヤな気持ちになるのではないか、せっかく落ち着いた気分で育児ができているのにまたイライラしたり、けんかしてしまうのではないか、などと不安に思うこともあります。
赤ちゃんが生まれて状況は変わるのでまずは気持ちを伝えて
赤ちゃんにとってはかけがえのないパパとママ。不仲の原因もいろいろあるでしょうが、両親そろって子育てをするのが最善だということは2人ともわかっているのではないでしょうか。
赤ちゃんが生まれたことで、環境も変わればお互いの気持ちも変わるかもしれません。まずは自分が夫の何に不満を持っているのか、自宅に帰るにあたってどんな心配をしているのか、どうしてほしいのかを伝えましょう。まずは夫婦でしっかりと話し合いを持つ時間をもつことが大切です。
親が孫と離れるのが辛そう。いつまでもいてほしいと思っているみたい
祖父母にとって孫は特別かわいいようですね。とくに初めての孫はうれしいもので、「ずっと見ていたい」「目にいれても痛くない」そう。ママにとっても実親が喜んでいるのを見れば頑張って産んでよかったと思う気持ちが強くなるのはないでしょうか。
もちろん孫の成長を傍で見守ることができるのは、祖父母にとっても喜びです。孫と離れて暮らすのはさみしく思うこともあるでしょう。ただ、赤ちゃんにとって最も大切な環境は父親と母親が自分のそばにいてくれることです。やむを得ない事情があるなら別ですが、できるだけ両親と一緒に暮らすのがいいのです。父親はあくまでも父親。祖父母が完全に代わりをすることはできないものです。
子供は自分たちで育てる。祖父母には寂しくならないように配慮を
祖父母にも祖父母の生活があります。孫がかわいいといっても大きくなってきたら、面倒をみるのも体力的にしんどくなってきます。「いつまでもいていいのよ」なんて言葉に甘えすぎてはいけません。
本来なら、産後いつまでも自宅の帰らない娘に、親が諭すものです。でもいざかわいい孫を前にし、さらに育児で大変そうな娘をみていると、「もう少しいたら?」なんて言うものです。
できれば日にちを決めて「この日に帰る」と言ってしまいましょう。期限を決めることで残りの日をダラダラすることなく、家族で充実した時間を過ごすことができます。
寂しがる祖父母には、写真を送ることを約束したり、テレビ電話をするといいでしょう。節目の日にお祝いに招待するのもいいですね。自宅に帰る前に「じゃあ次は100日のときにね」などと次に会う予定を決めておけば、その日を楽しみにしてくれるのではないでしょうか。
抱えこまずに周りの人に相談する
自宅に帰りたくない理由は様々でしょう。産後はホルモンのバランスが崩れるので、不安定な気持ちになりやすいものです。なぜ自宅に帰りたくないのか、どんなことが不安なのか、実親や夫など周りの人に自分の気持ちを整理して伝えましょう。正直に伝えて、対処法を一緒に考えてもらうことで、今後の生活への不安も和らぐのではないでしょうか。
赤ちゃんと家族と一緒に明るい生活を送ってくださいね。